早慶を目指す勉強計画では、長時間の予定を埋めることに加えて、何を、どのように取り組み、どこまでできたら終わりにするかを決めることが大切です。「英語を2時間」だけでは、その時間で何をできるようにするのかが曖昧になります。
CLAが提案するのは、一つのタスクに「範囲・動作・終了基準・再確認日」を書き、実際の結果に合わせて調整する方法です。必要な科目や配点、現在の理解度は志望学部や受験方式によって異なるため、この記事では特定の時間配分を全員に当てはめず、計画を具体化する手順を紹介します。
まず、計画に使える条件を確認する
1日の計画を作る前に、志望先の最新の募集要項などで受験科目・方式を確認してください。そのうえで、次の四つを書き出します。
- 直近の演習で、何ができて、どこで止まったか。
- 学校・仕事・通学などを除き、実際に使える時間。
- 今使っている教材と、その中で未理解の範囲。
- いつ、どの問題で改善を確認するか。
「早慶志望だから難しい問題集を増やす」と先に決めず、現在の課題から取り組む内容を選びます。例えば長文で失点していても、語彙不足、一文の読み違い、設問の判断、時間不足では必要な練習が異なります。
タスクに書く四つの項目
① 範囲:今日扱う部分を限定する
「単語帳」「日本史」だけではなく、「単語帳の指定した20語」「昨日間違えた設問3問」のように範囲を明示します。ページ数が同じでも難しさは異なるため、最初の量は仮に置き、実際にかかった時間を見て調整してください。
② 動作:何をするのかを動詞で書く
「理解する」だけでは、作業の内容を判断しにくくなります。「意味を隠して答える」「本文の根拠に線を引く」「解説を閉じて説明する」「答案を書き直す」など、実行する動作に置き換えます。
③ 終了基準:その日の到達点を決める
終了基準は「全ページを見た」だけでなく、学びたい内容に対応させます。例えば英文なら、「指定した3文について、主語と述語、指示語の内容、前後のつながりを本文だけで説明できる」といった形です。
当日に説明できたことと、後日もできることは分けて考えます。また、一度で完璧になるまで際限なく続ける必要はありません。時間の上限も設け、未達の部分を記録して次の確認につなげます。
④ 再確認日:後で確かめる予定を入れる
取り組んだ直後の正解だけで判断せず、例えば翌日や数日後に、解説を見ずに確認する予定を置きます。間隔は一律ではありません。忘れ方や試験までの日数に応じて調整してください。
科目別に、曖昧な予定を書き換える
以下はタスクの書き方を示す架空の例です。教材の量や問題数は、自分の状況に合わせて変更してください。
| 元の予定 | 具体化したタスク |
|---|---|
| 英単語を覚える | 指定20語を意味を隠して答える。誤答は例文で意味を確認し、最後に再テストする。残った誤答は翌日に確認する |
| 英語長文を復習する | 昨日の長文の第2段落を読み直す。読み違えた3文について構造と指示語を確認し、解説を閉じて文同士のつながりを説明する。2日後に再確認する |
| 現代文をやる | 誤答した2問について、設問の要求、根拠、選択肢の違いを書き出す。本文だけで判断を説明し、翌日に別の短い問題でも手順を試す |
| 日本史を覚える | 授業で扱った5用語を説明し、出来事の前後関係と、資料で確認できる背景を整理する。説明できなかった項目を翌日に再確認する |
同じ作業でも、目的によって終了基準は変わります。英単語を見て意味がわかる練習と、英作文で適切に使う練習では、必要な確認方法が異なります。
架空の1日で、計画と調整を実演する
ここでは「今日は約3時間を使える」「英語長文の指示語で誤読した」「現代文で選択肢の条件を落とした」という架空の受験生を想定します。早慶志望者に必要な標準時間を示すものではありません。
- 英語:前日の長文の該当段落を復習。指示語三つの内容を特定し、根拠と一緒に説明する。
- 現代文:間違えた2問を比較。選択肢に残すべき条件を本文から取り出す。
- 日本史:前日に説明できなかった5用語を再確認し、関連する出来事を短く整理する。
- 最後:今日残った課題と、次に確かめる日を書く。休憩や遅れに対応する余裕も残す。
仮に英語に想定以上の時間がかかったら、日本史の確認をすべて捨てる前に、新しく進める範囲を減らせないか考えます。今日優先する到達点を残し、優先度の低い追加課題を別日に移す調整です。
一方、指示語の説明が短時間でできたなら、同じ段落を何度も見続ける必要はありません。別の文章で同じ確認手順を使えるか試し、そこで新たな課題が見つかったら記録します。
計画が終わらないときは、原因別に直す
未達をすべて努力不足として扱うと、翌日も同じ計画を繰り返してしまいます。
- 量が多かった:実測した時間をもとに、次回の範囲を小さくする。
- 前提知識で止まった:必要な語句や基礎事項を補うタスクへ変更する。
- 何をするか曖昧だった:「復習する」を、読み直す・説明する・解き直すなどに分ける。
- 途中で予定が変わった:残り時間に合わせ、優先する課題を選び直す。
できなかった分を翌日に丸ごと積み上げず、残す内容・減らす内容・方法を変える内容を決めてください。睡眠や必要な休息を削ることを、毎日の調整方法にしないことも大切です。
今日の計画は、この一行から作る
次の空欄を、一つのタスクについて埋めてみてください。
【範囲】___について、【動作】___を行う。
【終了基準】___ができたら、その日の課題を終える。
【時間の上限】___まで取り組み、未達は理由を記録する。
【再確認日】___に、資料を見ずにもう一度確かめる。
1日の終わりには、「何時間やったか」に加えて「何ができるようになり、何が残ったか」を短く書きます。その記録から次の日の課題を決めることで、計画を実際の学習状況に合わせて更新できます。
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