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英語

英語長文の復習方法|白文セルフレクチャーの具体的な手順

2026-09-07

英語長文を解き、解説を読み、和訳にも納得した。それでも次の長文で同じところにつまずくなら、復習に「解説なしで、英文を根拠に説明する時間」を加えてみてください。

CLAでは、この練習を「白文セルフレクチャー」と呼んでいます。ここでの白文とは、構文記号・和訳・解説などの書き込みがない英文です。本文を見ながら、自分が先生になったつもりで、構造・意味・文のつながりに加え、形容詞や副詞の働き、筆者の評価と立場も説明します。

目標は和訳や解説を丸暗記することではありません。「どの表現を見て、どう考えたか」を再現し、説明できない箇所を見つけることです。

「解説を読むとわかる」と「自分で説明できる」を分ける

解説には、注目すべき語や、考える順番がすでに示されています。読んで理解できても、自分だけで同じ根拠を見つけられるかは、別に確認する必要があります。

たとえば、解説に「thisは前文の内容を指す」と書いてあれば納得できても、白文に戻ると何を受けているか説明できないことがあります。その場合、解説を一回読んだことを復習の完了条件にすると、弱点が残ります。

セルフレクチャーでは、「なんとなくわかった」を、英文のどこを根拠に、何を説明できるかへ置き換えます。声に出せなければ、短く書いても構いません。

手順① 最初に、自分が間違えた理由を残す

答え合わせの前後で、迷った箇所と、そのときの判断を書いておきます。

  • thisを直前の名詞だと思ったが、文全体の内容だった。
  • 主語を途中で見失い、修飾節の動詞を文全体の動詞だと思った。
  • 選択肢の表現が本文に似ているという理由だけで選んだ。

「読解力不足」では、次に何を変えるかが決まりません。どの手がかりを見落とし、どんな判断をしたかを残すのがポイントです。

手順② 解説で、正しい読み方を確かめる

わからなかった語句や構文を調べ、本文と照合します。指示語の中身、対比される内容、設問の根拠も確認してください。

疑問が残っていたら、辞書で確認する、前後を読み直す、講師に質問するなどして整理します。

偶然正解した問題も、根拠を説明する練習の対象です。

手順③ 書き込みのない英文を見て説明する

以下は説明用の自作例です。

Reading an explanation can make an answer seem obvious. However, this feeling does not show whether we can find the same evidence on our own. To check that, we need to return to the passage without the explanation and identify what supports our answer.

全文訳:解説を読むと、答えが明らかであるように感じられることがある。しかし、この感覚は、同じ根拠を自分で見つけられるかどうかを示すものではない。それを確かめるには、解説を見ずに本文へ戻り、自分の答えを支えるものを特定する必要がある。

発話例:一文目の構造を説明する

「Reading an explanationが主語。can makeの後ろに、目的語an answerと、その状態を示すseem obviousが続いている。解説を読むことで、答えが明らかに見えることがあるという意味。答えを自力で導けるようになったとまでは言っていない」

文法用語をすべて覚えて話す必要はありません。ただし、「何が、何を、どんな状態にするのか」という関係は崩さずに説明します。

発話例:指示語と文の関係を説明する

「二文目のthis feelingは、解説を読んで答えが明らかだと感じることを受けている。その感覚と、自力で同じ根拠を見つけられることは、区別されている。三文目のthatは、自分で同じ根拠を見つけられるかどうか。その確認方法として、解説なしで本文に戻ることを提案している」

ここまで説明できると、訳文を思い出すだけでなく、指示語を内容に戻し、前後の関係を根拠とともに示す練習になります。

手順④ 止まった箇所だけ確認し、もう一度説明する

途中で説明できなくなったら、そこが復習する場所です。該当箇所の解説を確認し、閉じてから、もう一度説明します。

たとえばthatの中身で止まったなら、指示内容を確認したうえで、「thatに具体的な内容を入れるとどうなるか」を言ってみてください。構文で止まったなら、修飾部分をいったん外して、主語と動詞の関係を説明し直します。

説明できない箇所を見つけ、根拠を確認し、再び試すこと自体が練習です。

復習を終える基準を決めよう

次の五つを、その日の確認基準にしてみてください。

確認項目説明できている状態
構造と意味主語・動詞・修飾関係を踏まえ、意味を言い直せる
文のつながり指示語の中身や、前後の関係を具体的に話せる
評価と立場誰が何を評価しているか、条件・程度・形容詞・副詞の働きまで説明できる
解答の根拠本文のどの部分が、答えのどの内容を支えるか示せる
次の行動同じ種類の問題で、何を確認するか一つ言える

和訳の完全な再現を目指す必要はありません。言い方が解説と違っても、意味と根拠が正確なら問題ありません。

セルフレクチャーでは、対応する本文の箇所を示す

「言い換えがある」「筆者は否定的だ」とだけ説明せず、次の問いを使って根拠を示してください。

  • どことどこが、内容上対応しているか。語が似ているだけではないか。
  • 同じ意味なのか、具体化なのか、対比なのか、理由と結論なのか。
  • 譲歩によって何を認め、緩和表現によってどこまでの主張にしているか。
  • 筆者は何を大切にし、読者にどんな見方を考え直してほしいのか。

最後の問いは、本文の語句・対比・説明の順序から言える範囲で答えます。思い付いた解釈に対して、「そう読める根拠」と「それ以上は言えない境界」の両方を説明することも練習になります。

練習:この説明は、どこが不十分?

先ほどの英文について、ある人が次のように説明したとします。

「Howeverがあるので、前の文を否定している。最後は、復習が大事だと言っている」

どこを直すと、本文に沿った説明になるでしょうか。

解答例

二文目は、「解説を読むと答えが明らかに感じられる」という現象自体を否定しているのではありません。そう感じることだけでは、自力で根拠を見つけられるか判断できないと述べています。

また、最後の文は単に「復習が大事」と言うだけではありません。解説なしで本文に戻り、解答を支える根拠を特定するという、具体的な確認方法を示しています。

接続語や結論らしい文を拾うだけでなく、「何に、どのような留保を付けたか」「何をするよう提案したか」を説明するのが改善点です。

音を聞き、英語の語順で意味をつなぐ練習へ進む

白文で意味や構造を確認したら、正確な音声が付いた教材では、耳からの理解にもつなげます。音を聞いたときに、文字の形だけを思い出すのではなく、出来事・評価・条件などの意味を捉えることを目指してください。

以下は、意味の区切りを示すための自作例です。スラッシュは練習用の目印で、唯一の区切り方ではありません。

Although the plan seems simple, / it may create new problems / for people who need personal support.

訳:その計画は単純に見えるが、個別の支援が必要な人々にとっては、新たな問題を生む可能性がある。

前から「見た目は単純だが」という関係を受け取り、次に「新しい問題を生むかもしれない」、最後に「個別の支援を必要とする人にとって」と内容を具体化します。seemsは見え方、mayは可能性です。これらを落として「その計画は単純で、全員に必ず問題を起こす」と捉えてはいけません。

意味の塊で理解するとは、単語を小分けにすることではなく、まとまり同士の関係を保って内容を更新することです。具体的な状況だけでなく、条件・因果・評価といった抽象的な関係も捉えます。

音声付きの教材では、次の流れを試してください。

  1. 音声を聞き、どこまで内容がつかめたかを確認する。
  2. スクリプトと照合し、聞き取れなかった音と、意味がわからなかった箇所を分ける。
  3. 必要な語彙・構造・発音を確認し、短いまとまりで音と意味を結び付ける。
  4. 意味を意識して音読し、その後、文字を見ずにもう一度聞く。
  5. 大枠の内容、対比や条件、話し手の評価を説明する。

口が音声に追い付くことだけを成功基準にせず、どんな内容だったかも確かめます。聞き取れない音が残る場合と、聞こえているのに意味の処理が追い付かない場合では、戻る練習が異なります。

WPMを上げるときは、内容理解も一緒に確認する

WPMは、1分間に読む語数を表します。読む速さを記録する場合は、次の式で計算できます。

WPM=読んだ語数÷所要秒数×60

たとえば300語を150秒で読んだ場合は120WPMです。CLAでは、語数の数え方と計測条件をそろえ、読み終えた後に主旨・論理関係・設問の根拠を確認する方法を提案します。音声の再生速度と、自分が文章を読むWPMは別に記録してください。

同じ英文の反復は、語彙や構造を滑らかに処理する練習になります。一方、上達を確かめる際は、内容を覚えている影響を分けるため、同程度の初見の文章でも、理解を保って速く読めるかを確認します。

記録すること確認の仕方
条件初見か既読か、文章の難しさ、辞書利用の有無を残す
速度語数と時間からWPMを計算する
理解本文を伏せて主旨を説明し、その後、本文で条件や論理関係を照合する
次の課題語彙・構造・意味のつながり・時間の使い方のどこを改善するか決める

理解が崩れたときは、速度の数字だけを追わず、原因となった箇所に戻ります。細部を確かめる精読と、理解できる内容を滑らかに処理する練習を組み合わせることで、理解と速度の両立を目指します。大学生の英語学習を対象に、読解速度と理解をともに測った研究もありますが、特定の方法で全員が同じWPMになるという意味ではありません。Tran・Nationによる読解流暢性の研究(2014年)

同じ長文で説明できたら、別の文章でも試す

同じ長文を何度も読むと、内容を覚えて説明できるようになることがあります。それ自体は悪くありませんが、初見でも使える読み方になったかは、別の文章で確かめましょう。

今回の練習で「指示語を具体化する」と決めたなら、次の長文でも、意味が曖昧なthisやthatに出会ったときに同じ確認をします。うまくいかなければ、理由を再び整理します。

今日やること:一段落を5〜10分で説明する

まずは一段落だけで始めましょう。5〜10分を目安に白文を読み、構造・指示語・文の関係を説明します。終わったら、つまずいた箇所と、次の長文で確認することを一つずつ書いてください。時間は文章の難しさに合わせて調整し、毎回全文を説明する必要はありません。

原因の切り分けには関連記事「単語はわかるのに英語長文が読めない原因と対策」を、段落の理解には「英文の精読のやり方」を使ってみてください。

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