早稲田大学教育学部の国語・古文の出題形式を確認する
対策を始める前に、まず「何を」「どれくらいの時間で」解く試験なのかを正確に把握しておくことが重要です。教育学部の国語は、複数の予備校系サイトの分析によると、試験時間90分・配点50点、大問4題(現代文2題・古文1題・漢文1題)という構成で実施されており、近年はマーク式(選択式)中心の出題になっているとされています。また、古文単独では文法問題の比重が高く、傍線部の主語を問う設問が出やすい傾向も指摘されています。
ただし、出題形式や配点、記述の有無は年度によって変更されることがあります。学習計画を立てる際は、この記事の内容を土台にしつつ、必ず早稲田大学入学センターが公開している最新の過去問・入試要項で大問構成と解答形式を自分の目で確認してください[要確認:直近年度の詳細な出題形式・配点比率は最新の入試要項で要確認]。
教育学部の古文で得点を分けるのは「主語把握」
古文は現代語と違い、一文の中で主語が何度も省略されます。特に教育学部のように文法知識を丁寧に問う出題では、「この動作をしているのは誰か」を正確に特定できるかどうかが、そのまま設問の正答率に直結します。
主語を見失う受験生の多くは、単語や文法を個別には覚えているのに、それらを「誰が」「誰に対して」行った動作かという関係性の中で使う練習をしていません。古文読解は、単語・文法という部品を人物関係という設計図の上に組み立てていく作業だと考えると理解しやすくなります。
敬語表現から動作主を特定する
古文で主語を推測する最大の手がかりが敬語です。敬語の種類によって、誰への敬意を示しているかが決まっているため、これを機械的に使いこなせるようにしておく必要があります。
| 敬語の種類 | 敬意の対象 | 主語判定への使い方 |
|---|---|---|
| 尊敬語(給ふ・おはす など) | 動作をする人物 | 動作主が身分の高い人物だと推測する |
| 謙譲語(奉る・申す・参る など) | 動作を受ける人物 | 動作の相手(客体)が身分の高い人物だと推測する |
| 丁寧語(侍り・候ふ など) | 読み手・聞き手 | 会話文・手紙文であることや話者の立場を判断する材料にする |
| 二重敬語(せ給ふ・させ給ふ など) | 最上位の人物 | 帝や后など、地の文の中で最も身分の高い人物の動作だと判断する |
例文(オリジナル):「女房、御文を取りて、姫君に奉る。姫君、うち笑みて御覧ず。」
「奉る」は謙譲語なので、動作の相手である「姫君」への敬意を示しています。続く「御覧ず」は尊敬語なので、動作主である「姫君」への敬意です。この二文だけで、「女房が手紙を取って姫君に差し上げ、姫君がそれを笑みを浮かべて御覧になった」という主従関係が、敬語だけを手がかりに読み取れます。
このように、敬語を見た瞬間に「誰から誰への敬意か」を声に出して確認する習慣をつけると、主語の取り違えは大きく減ります。
人物関係図を作りながら読む
主語把握をさらに確実にするには、本文を読みながら簡単な人物関係図をメモする方法が効果的です。難しい図を書く必要はなく、登場人物を線でつなぎ、敬語や動作から分かる身分の上下関係を書き込んでいくだけで十分です。
人物関係図の例(オリジナル):
「女房 → (奉る/謙譲)→ 姫君」「姫君 → (御覧ず/尊敬)→ (地の文の主語)」
このように矢印と敬語の種類をメモしておくと、後半で「女房」や「姫君」が主語を省略されて再登場したときも、誰の動作かをすぐに照合できます。
- 新しい人物が出てきたら、名前と身分(分かる範囲で)を余白に書き出す
- 敬語が使われている一文には、動作主・動作の相手を矢印でつなぐ
- 設問で主語を問われたら、まず自分が作った関係図を見返してから選択肢を検討する
この作業を過去問演習の段階から習慣化しておくと、初見の文章でも人物関係を短時間で整理できるようになります。
教育学部対策としての学習の進め方
- 文法:助動詞の意味・接続に加え、敬語(尊敬・謙譲・丁寧・二重敬語)の識別を最優先で仕上げる
- 単語:単語帳の第一義だけでなく、文脈での使われ方まで確認しておく
- 読解演習:主語を意識しながら人物関係図を書く練習を、易しめの文章から段階的に行う
- 過去問:教育学部の過去問で出題形式(大問数・解答形式・時間配分)に慣れ、90分の中で古文にかけられる時間を事前に決めておく
マーク式・選択式の設問対策で意識すること
文法問題の比重が高くマーク式中心とされる出題では、選択肢の中に「一見それらしいが敬語の対象を取り違えている」誤答が混ざっていることが少なくありません。選択肢を読むときは、
- まず本文だけで動作主・動作の相手を確定させる
- その後で選択肢を見て、自分の読みと矛盾するものを消去する
という順番を徹底し、選択肢の言い回しに引っ張られて先に答えを決めないようにしましょう。特に「主語を問う設問」では、敬語の種類を一段階見誤るだけで正反対の人物を選んでしまうことがあるため、根拠となった敬語表現を本文中で指差せるレベルまで確認する習慣が有効です。
まとめ
早稲田大学教育学部の古文で安定して得点するには、まず出題形式を正確に把握したうえで、敬語から動作主を特定する読み方と、人物関係図を書きながら読む習慣を身につけることが近道です。単語・文法の知識を「誰が・誰に」という関係性の中で使う練習を積み重ね、過去問演習を通じて実戦感覚を仕上げていきましょう。